椎名林檎と宮本浩次(カシマシ)「獣ゆく細道」歌詞の意味とは?

椎名林檎と宮本浩次(カシマシ)「獣ゆく細道」歌詞の意味とは?

(出典:http://bit.ly/2P7JoVh)

10月1日からリニューアルしている日本テレビ系ニュース番組「news zero」。
この番組のテーマ曲を担当しているのが椎名林檎さんと宮本浩次さん(エレファントカシマシ)。

「獣ゆく細道」とタイトルがついたその楽曲は椎名林檎さんが書き下ろし、宮本浩次さんとコラボレーションという形で歌われており、すでに各音楽配信サイトにて配信が始まっている。

また、Youtubeにて公開されたMVは、歌詞の内容とリンクする映像と二人の天才的な歌声が独特の世界観を作り出しており、非常に注目が集まっている。

今回はそんな椎名林檎さんと宮本浩次さん「獣ゆく細道」の歌詞の意味や込められた想いについて考察します。

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椎名林檎と宮本浩次「獣ゆく細道」歌詞の意味とは?

「獣ゆく細道」ー椎名林檎と宮本浩次

作詞:椎名林檎
作曲:椎名林檎

この世は無常
皆んな分かつてゐるのさ
誰もが移ろふ
さう絶え間ない流れに
ただ右往左往してゐる

いつも通り お決まりの道に
潜むでゐるあきのよる
着脹(きぶく)れして生き乍(なが)ら
死んぢやあゐまいかとふと訝(いぶか)る

飼馴らしてゐるやうで
飼殺してゐるんぢやあないか
自分自身の才能を
あたまとからだ、丸で食い違ふ
人間たる前の単に
率直な感度を頼つてゐたいと思ふ
さう本性は獣

丸腰の命をいま
野放しに突走らうぜ
行く先はこと切れる場所
大自然としていざ行かう

そつと立ち入るはじめての
道に震へてふゆを覚える
紛れたくて足並揃へて
安心してゐた昨日に恥ぢ入る

気遣つてゐるやうで
気遣わせてゐるんぢやあ 厭(いや)だ
自己犠牲の振りして
御為倒しか、とんだかまとゝ
謙遜する前の単に
率直な態度を誇つてゐたいと思ふ
さう正体は獣

悴(かじか)むだ命でこそ
成遂げた結果が全て
孤独とは言ひ換へりやあ自由
黙つて遠くへ行かう

本物か贋物(てんぷら)かなんて無意味(ノンセンス)
能書きはまう結構です
幸か不幸かさへも勝敗さへも
当人だけに意味が有る

無けなしの命がひとつ
だうせなら使ひ果たさうぜ
かなしみが覆ひ被さらうと
抱きかゝへて行くまでさ

借りものゝ命がひとつ
厚かましく使ひ込むで返せ
さあ貪れ笑ひ飛ばすのさ
誰も通れぬ程狭き道をゆけ

歌詞の中に出てくる「贋物」という言葉ですが、本来は「がんぶつ」と読み「にせもの・まがいもの」という意味があります。
なぜこの曲では「てんぷら」と読まれているか?というと、
てんぷらという言葉には皆さんがよく知っている衣を付けて揚げる天ぷらと、
天ぷらの様に衣で表面やうわべを作ることから転じて「にせもの」という意味があります。
なので「贋物」→「にせもの」→「てんぷら」となっているということですね。
とてもオシャレな言い回しになっていますね。

それでは歌詞を見ていきましょう。

この世は無常 皆んな分かつてゐるのさ
誰もが移ろふ さう絶え間ない流れに
ただ右往左往してゐる

この世に永遠なんてものはないし、普遍的なものなど一つもない。
それは誰もが分かっていること。
しかし、皆、世の中の絶え間ない流れに、
慌てふためいている。

いつも通り お決まりの道に潜むでゐるあきのよる
着脹(きぶく)れして生き乍(なが)ら死んぢやあゐまいかとふと訝(いぶか)る

本当の自分を隠すために、
何枚も重ね着をし、自分を偽っているが、
それは生きながら死んでいることであるのではないか?

飼馴らしてゐるやうで飼殺してゐるんぢやあないか
自分自身の才能を あたまとからだ、丸で食い違ふ
人間たる前の単に率直な感度を頼つてゐたいと思ふ
さう本性は獣

そんな風に自分を偽っている人は、
自分自身のことを上手に扱っていると思っているが、
本当は自分自身の本当の気持ちや持っている能力を
押し殺しているだけなのではないか?
頭と体がまるでちぐはぐである。
まず人間である前に、素直でありのままの態度でいることで、
本来は皆、獣であるということが見えてくる。

丸腰の命をいま野放しに突走らうぜ
行く先はこと切れる場所 大自然としていざ行かう

偽った自分を捨て、ありのままの姿で、
自由に走り回ろう。
命が尽きるその時まで。

現代に生きている私たちは、ものすごい勢いの社会の波に飲まれ、
人の目を気にして周りに合わせてみたり、
自分の本当の気持ちや、やりたいことさえも押し殺し、
言わば、本当の自分を隠しながら生きていることが多いですよね。

そんな人たちに向けて、
獣の様に、本能のままに自分の気持ちのままに、走り抜けてみようよ。
そうすることであなた本来の姿を取り戻して、あなたの才能を呼び覚まそうよ。
と言ってくれている様に思います。

ただし、勇気を持ってそんな風に走れる人も少ないということも歌われていて、
だからこそ「細道」なのかと納得させられます。

今の社会を一生懸命生きている私たちだからこそ見失ってしまっている“大切なこと”をこの曲は教えてくれているのかもしれませんね。

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終わりに

(出典:http://bit.ly/2P7KujR)

いかがだったでしょうか。

今回は椎名林檎さんと宮本浩次さんの「獣ゆく細道」の歌詞の意味や込められた想いについて考察してみました。

この二人だからこそ伝わってくる強力なメッセージに心を打たれるリスナーやファンは多いのではないでしょうか。

是非、皆さんもこの曲を聴いて、「獣」の様に走り抜く勇気をもらってみてはいかがでしょうか。

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