ゆず「公園通り」歌詞の意味や曲に込められた想いとは?【CM曲】
(出典: http://yuzu-official.com/pages/koendori)
おなじみ伊藤園「お~いお茶」のCMソングとしても起用されている、ゆずの「公園通り」。
タイトルになっているこの「公園通り」は、ゆずの二人にとってとても想い入れが強い場所、東京・渋谷のMODIから代々木公園に通じる『渋谷公園通り』のことを指しています。
デビュー21年目となり、今では文字通り国民的アーティストとして親しまれている彼らにも、『最初の一歩』があったんだ、と思わせてくれる心地良くも少しせつない原点回帰の想いが歌われているこのナンバー。
ここでは、思わずほっこりさせられる、その素敵な歌詞の意味を考察してみたいと思います。
ゆず「公園通り」歌詞の意味や曲に込められた想いとは?【CM曲】
「公園通り」ー ゆず
作詞: 北川悠仁
作曲: 北川悠仁公園通りで こんにちは
懐かしいあの頃に出会ったんだ
ひた向きで いつもがむしゃらで
ずっと夢を見ていたなけなしの小銭で粘る
「まったく、東京の喫茶店は高いな」とボヤく
クスクス隠れて笑いながら 時間を持て余してたなんでだろう わけもなく泣けてくる
もう二度と戻れない日々を
こんなに幸せな今があるのに
交差点の信号が赤に変わる
足を止め振り返れば 昨日が遠ざかるバイトで貯めた 7万5千円
ニケツで捕まった罰金は痛かった
来週は ついに御茶ノ水まで
アコギを買いに行くんだあんな風にはもう 笑い合えなくても
霞んで見える景色達
あんなに澄んでいた空でさえも
目頭を抑え ため息ひとつ でも
僕を必要としてくれる人がいるんだもう一度前に歩き出すよ
こんなに幸せな今があるから
交差点の信号が青に変わる
何事もなかったように 明日へまた進む公園通りで さようなら
懐かしいあの頃に手を振る
ひた向きで いつもがむしゃらで
ずっと夢を見ていたずっと夢を見ていた
言葉の対比から感じられる「今」の幸せと「あの頃」の幸せ。
この「公園通り」を聴くとすぐに気付くのですが、1番と2番で対になっている言葉があります。
そして、その対比から想像されられるのは、充実している「今」感じられる幸せと、まだ駆け出しの頃、お金に苦労しながらも大きな夢に向かっていた「あの頃」だからこそ感じられた少し質の違う幸せではないでしょうか。
対になっている歌詞の部分を見てみましょう。
【1番】
公園通りで こんにちは
懐かしいあの頃に出会ったんだ【2番】
公園通りで さようなら
懐かしいあの頃に手を振る
【1番】
もう二度と戻れない日々を
こんなに幸せな今があるのに
交差点の信号が赤に変わる
足を止め振り返れば 昨日が遠ざかる【2番】
もう一度前に歩き出すよ
こんなに幸せな今があるから
交差点の信号が青に変わる
何事もなかったように 明日へまた進む
「こんにちは ↔ さようなら」「赤に変わる ↔ 青に変わる」「もう二度と ↔ もう一度」といった対比が印象的です。
「なけなしの小銭」、「時間を持て余す」という言葉はあの頃の『ゆず』だからこその言葉でしょう。
「ギターを買うためにバイトで必死に貯めたお金も、ニケツの罰金で取られてしまう」という箇所もユーモアがあってクスッとさせてくれています。
そして、金銭的にキツイからこそ手に入れたギターの重みを感じることの幸せ、やっとの思いでライブが出来る幸せ。。。
この「公園通り」には、幸せの形としてその1つに「あの頃だからこそ感じられる幸せ」がとてもリアルに描かれている気がします。
そしてもう1つの幸せは、がむしゃらに夢見てきたからこそ目の前にある「今」。
信号の色が青であることや、「もう一度」というポジティブなイメージを連想させる言葉が終わりに来ているのは、あの頃はあの頃で良かったけど、昔を幸せだと感じられる為には常に変化して成長し続けないといけない、という想いが込められているからなのではないでしょうか。
すこし質は違えど、今も昔も「幸せ」。とても深く考えさせられる歌詞ですね。
「昨日が遠ざかる」の意味とは?
とても深く考えさせられると言えばもう一つ。この曲には、
足を止め振り返れば 昨日が遠ざかる
という表現が出てきます。
『ゆず』の二人にとってこの歌詞は何を意味しているのでしょうか?
何度曲を聴き返してもハッキリとは分かりませんでしたが、2つ意味が考えられるかと思われます。
- 昨日(1日前)が遠ざかる
これは文字通り1日前の出来事がもう遠い昔のことのように思えてしまう。
つまり、毎日が充実していてスピードが速いから、昨日がもう遠いことのように感じるという意味です。 - 昨日(最近の日々)が遠ざかる
もう一つは、頭の中が最近の日々から少し離れて、あの頃(公園通り劇場でのライブ)の日々を回想している様子を表現しているということです。昨日が遠ざかって、あの頃の記憶が近づくという意味なのではないかと思いました。
常に挑戦する心を忘れず前に進み続けてきた『ゆず』だからこそ紡ぐことができる言葉と、明るく前向きな彼ららしいメロディーに勇気づけられるこの「公園通り」。
「原点を見つめ直して、また新たなスタートを切る。」という二人の決意を感じさせてくれる素敵な曲だと思います。
終わりに
いかがだったでしょうか。
今回は、ゆずの「公園通り」について、その歌詞の意味や曲に込められた想いを考察してみました。
タイトルの由来にもなっている、ゆずの二人が初めて有料ライブに臨んだ『渋谷公園通り劇場』での公演は1998年のこと。
それから20年経った今までに彼らが生み出してきた名曲は数え切れません。
常にリスナーの心に寄り添い、時代を彩ってきた国民的フォークデュオ、『ゆず』。
これからも最先端で輝き続ける二人に注目です。
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