Aimer「Black Bird」の歌詞の意味とは?【『累-かさね-』主題歌】

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(出典: twitter)

他のアーティストも絶賛するほどの深みあるボーカルが特徴的なシンガー・Aimer(エメ)さん。

映画『累-かさね-』の主題歌にもなっているこの「Black Bird」は、今年のAimerさんを代表する大ヒットソングの一つとなっていますよね。

土屋太鳳さんと芳根京子さんW主演の同映画のために書き下ろされ、エンドロールで流れる曲として使用されているこの「Black Bird」は、
映画の雰囲気、世界観にピッタリとハマっていることでも高い評価を得ています。

気になるその歌詞の内容はどんなことが歌われているのか、今回は映画『累-かさね-』のストーリーも踏まえて、この曲の歌詞の意味を考察してみたいと思います。

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Aimer「Black Bird」の歌詞の意味とは?【累-かさね-主題歌】

「Black Bird」- Aimer
作詞: aimerrhythm
作曲: 飛内将大

小さな頃の小さな願いは
誰のためにどんどん大きくなった?

Everyone never knows
重ね続け過ぎた嘘に
No one finds me
分からなくなるよ

Black Bird

すぐに堕ちていきそうだ
まるで一人のステージ
真っ暗闇で声を枯らすよ I cry

きっと空の飛び方なんて
誰も教えてくれなかったよ
まっさかさまに海の底へ I fall

愛されるような
誰かになりたかっただけ

あなたの瞳(め)なら 歪んだ世界の何もかもが
どんなに奇麗だろう

いつか叶うと 探し続けてきた朝に
No one finds me
戸惑いながら
Black Bird

ふいに消えていきそうだ
急に光りだす景色
真っ赤な太陽 羽を溶かすの? I fly ?

こんな声の鳴き声なんて
誰も気づいてくれなかったよ
まっくろこげに 身を焦がして
愛を抱きしめるような
あなたになりたかっただけ

すぐに堕ちていきそうだ
ふいに消えていきそうで
まっ暗闇で声を枯らすよ I cry

ずっと空の飛び方なんて
誰も教えてくれなかったよ
まっさかさまに幻(ゆめ)の淵へ I fall

愛されるような
誰かになりたかっただけ

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映画『累-かさね-』について

まずは簡単に映画のあらすじを以下に紹介しておきます。
というのも、この「Black Bird」という映画で描かれている内容は、
一言で言えば人の根底に眠る止められない欲求だと感じます。

このあらすじを見るだけでもその後のストーリーの展開が少し想像でき、この曲の歌詞の意味がより深く感じられると思うのです。

伝説の女優・淵透世(ふちすけよ)(役・「檀れい」さん)を母に持つ少女・累(かさね)(「役・芳根京子さん」)は、母親譲りの天才的な演技力を持って生まれながらも、容姿は母に似ず、顔の大きな傷にも強いコンプレックスを持って生きてきた。
そんな彼女に母・淵透世は一本の口紅を遺す。
その口紅は、キスした相手の〈顔〉を奪い取ることができる不思議な力を秘めていた――。
一方、美貌を持ちながらも、決して他人には言えない理由により花開かずにいる舞台女優・丹沢ニナ(役・土屋太鳳さん)。
彼女は女優として大成することに異常な執念を募らせながら日々を過ごしていた。
ある日、累は母・透世に世話になっていたという男・羽生田(はぶた)(役・浅野忠信さん)を通じて、ニナと出会う。
ニナの持つ“美貌”と累の持つ“才能”。
自分の足りない部分を埋めるように導かれ、出会った二人は、互いの目的の為、口紅の力を借りて、入れ替わる事を決断する。
ニナの“美しさ”と累の“演技力“、どちらも兼ね備えた完璧な女優“丹沢ニナ”は、一躍脚光を浴び始める。
これにより二人の欲求が満たされていく。。。
しかし、二人がともに恋に落ちた一人の演出家・烏合(うごう)(役・横山裕さん)をめぐり、秘密の共同作業に亀裂が生まれることに。
累とニナ、二人の女優の欲望むき出しの愛憎劇が、今、幕を開ける――。(HPより抜粋)

といった物語です。

つま、容姿にコンプレックスを持ちながらも母親譲りの演技力を持った累が、
ニナという美貌を持った売れない女優さんの姿を借りブレイクしていくわけです。

累は容姿さえあれば成功できるほどの逸材。
ニナはその容姿があるのに実力がない。

この二人が組み合わさるのですから、一見スムーズにことが運ぶようにも思えます。
でもよくよく考えるとこの展開にはいつか限界が来ることも想像できますよね。

ニナはたとえ成功したとしても、それは自分の実力ではない。
つまりその成功は空虚なもので実感は強く感じられないはずです。

一方で、累も成功したところでそれは物理的にそれは本当の自分ではない。
(※少しネタバレになってしまいますが、二人が入れ替われるのは一回に12時間という時間的な制限が存在します。まだ映画を見ていなかった方はごめんなさい。。。

この二人がそれぞれ感じる感情をAimerさんは絶妙に歌詞で表現していると思います。

例えば曲中に出てくる、

愛されるような 誰かになりたかっただけ
あなたの瞳なら 歪んだ世界の何もかもが どんなに奇麗だろう

といったフレーズは累の心情。

容姿さえ整って入ればもっと自分は好かれていたはずだ。
ニナの顔(瞳)で生まれていれば私の世界は変わっていたに違いない。

といったコンプレックスを感じさせる一節だと考えられます。

その他、

すぐに堕ちていきそうだ
まるで一人のステージ
真っ暗闇で声を枯らすよ I cry

という部分も、成功を掴んでみんなから拍手喝采を浴びて達成感を感じるために入れ替わったはずなのに、
いざ女優として名が上がりだしても、空虚なものしか感じられないという感情をステージという言葉を用いて表現したのかなと想像します。

愛されるような 誰かになりたかっただけ

でも「Everyone never knows(誰にもわからない)」し、「No one finds me(誰も私を見つけられない)」。
自分の本当の姿は誰にも理解されないまま、欲望だけが止まらなくなってしまう。。。

この曲は、メロディーの雰囲気だけでなく、こういった歌詞の内容が、”禁断のキスで顔を入れ替える二人の女の嫉妬と欲望の物語”というミステリアスでシリアスな『累-かさね-』の内容にとても良くマッチしているのだと思います。

「タイトル」のBlack Bird の意味ってなんだろう?

Aimerさんはこの曲になぜ「Black Bird」というタイトルつけたのか気になりましたので、少しその理由を探してみたのですが、明確な答えは見つかりませんでした。

「Black Bird」という鳥は日本語でクロウタドリと呼ばれているそうです。
その他、俗語として黒人を意味する言葉のようですが、こちらはこの曲とは関係ないと思われます。

 

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(出典: https://www.torinozukan.net/kuroutadori.php)

この鳥の特徴として挙げられていることは2つ

1.囀(さえず)りは美声で有名。
2.オスはライバルのオスを見つけると、キィキィキィキィーッと鳴きながら向かって飛んでいく。

というもの。

ライバルと言えばなんとなく映画に出てくる主要人物として累とニナと言えなくもないですが、あまり強く結びつきをかんじるほどでもないかなと思います。

これは少し勝手な想像になりますが、

クロウタドリというタイトルになったのは、映画のミステリアスな雰囲気がこの鳥の色に合っていることと、
その特徴である美しい囀りあたりに、女優として舞台にたつ主人公を重ねたのかなと想像しました。

少し腑に落ちないところもなるので今後も調査していきたいと思います。

終わりに

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(出典: https://tower.jp/article/news/2018/07/06/tg003)

いかがだったでしょうか。

今回は、映画『累-かさね-』の主題歌として、その映画に寄り添って書き下ろされたAimerさんの一曲、「Black Bird」を紹介してみました。

実はAimerさんが実写映画の主題歌を担当するのは今回が初めて。
ドラマやCMでもAimerさんの曲はよくかかっている印象だったので少し驚きですよね。

ですが、今回の大ヒットを受けて、これからもAimerさんと映画のタイアップはどんどん増えていってほしいですね。

今後も彼女の活躍に期待しましょう!

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