Aimer「Ref:rain」歌詞の意味を本人のコメントから考察
心に響く独特な歌声で、若者世代を中心に多くの支持を集めているAimer(エメ)さん。
Aimerさんと言えば、RADWIMPSの野田洋次郎さんやONE OK ROCKのTAKAさんなどからもプロデュースの声がかかるなど、
人気アーティストたちの間でもその声に惚れ込んでいる人がたくさんいることで知られています。
ここで紹介する「Ref:rain」という少し変わった表記でタイトルが付けられたこの曲は、『恋雨』の略称で親しまれている『恋は雨上がりのように』という人気漫画が、テレビアニメとして放送されることに伴って書き下ろされました。
『恋雨』は、遥か年上の男性に想いを寄せる女子高生の恋模様を切なく描いたという作品ですが、
そのストーリーに寄り添う形で作曲された「Ref:rain」。
今回はこの曲の歌詞の意味について、Aimerさん本人のコメントなどから考察していきたいと思います。
Aimer「Ref:rain」歌詞の意味とは?
Ref:rain ー Aimer (エメ)
作詞: aimerrhythm
作曲: 飛内将大Raining 夏の午後に 通り雨 傘の下
Kissing 濡れた頬に そっと口づけた
あの季節に まだ焦がれているMiss you 窓の外に 遠ざかる景色たち
Breezing 虹が見えた すぐに消えそうで
雨 明日は降らなければいい何も手につかずに 上の空の日々
Nothing but you’re the part of meまだ 足りなくて
まだ 消えなくて
重ねた手のひらから幼さが
What a good thing we lose?
What a bad thing we knew
そんなフレーズに濡れてく 雨の中ただ 足りなくて
まだ 言えなくて
数えた日の夢からさよならが
What a good thing we lose?
What a bad thing we knew
触れられずにいれたら 笑えたかな?Calling 白い息が 舞いあがる 空の下
Freezing 強い風に 少しかじかんだ手と
弱さをポケットの中にどこを見渡しても 通り過ぎた日々
Nothing but you’re the part of meまた 触れたくて
ただ 眩しくて
思わず目をそらした優しさに
I wanna sleep in your feel
I wanna see you in the deep
そんなフレーズを並べた詩を 今あの帰り道 バスに揺られて
叶うはずもない様な夢を見た
I wanna sleep in your feel
I wanna see you in the deep
繰りかえす季節に 慣れないままもう少しくらい大人でいれたら 何て言えただろう?
まだ 足りなくて
まだ 消えなくて
重ねた手のひらから幼さが
What a good thing we lose?
What a bad thing we knew
そんなフレーズに濡れてく 雨の中ただ 足りなくて
まだ 言えなくて
数えた日の夢からさよならが
What a good thing we lose?
What a bad thing we knew.
触れられずにいれたら 笑えたかな?
まず始めに、作詞のaimerrhythmというのは歌っているAimer(エメ)さん本人。
作詞者として表記する際にaimerrhythmとしているそうです。
タイトルにもなっているRefrainという言葉についてですが、
Aimerさん本人は、アニメのストーリーを考慮した上で、
この曲はタイトルから考えてrefrainとrainが掛けられているので、そこから考えて。
この主人公の「あきら」って子も自分の中で店長との思い出というか、記憶をrefrainしたり、その繰り返すというのをひとつのキーワードにして、彼女のひとつの思い出と自分の純粋な気持ちを何度も繰り返して。その相手に伝えようとしたりとか、純粋というかすごく穢れない感じがして、そういういつか誰もが持ってたであろう純粋な気持ちとかを一途に想う気持ちっていうのを描こうと思いました。
と語っています。
「Ref:rain」というタイトルは「Refrain」と物語のタイトルにも入っている「雨」=「Rain」が掛けられており、
あいだの( : )は2つの単語を明確に認識できるように付けられているのかなぁと思われます。
ちなみにですが、英単語の refrain には大きく分けて意味が2つあり、
1つ目は「〜を控える」(例. Please refrain from smoking in this area. [この場所ではタバコを吸うのを控えてください。])
といった文脈で使われたりします。
そしてもう一つはAimerさんが意識していると思われる、「繰り返す」という意味。
こちらの意味は日常会話というより、音楽のフレーズなどを繰り返すという文脈で使われることが多いようです。
『恋は雨上がりのように』のストーリーとの関係で言えば、主人公の「あきら」が店長に想いをよせることに対しての店長の自制しようという気持ちなどとも掛かっているようにもとれますし、Aimerさんが語る「繰り返す」と「控える」どちらの意味でもかなりシックリくるタイトルのような気もしますね。
歌詞に出てくる英語の意味も知りたい!
(出典: https://twitter.com/aimer_and_staff)
歌詞全体として語られているのは、今一緒にいることができない好きな人との時間を回想した気持ちという印象でしょうか。時折出てくる英語の歌詞にも恋心の意味が含まれているように思えます。
まず、
Nothing but you’re the part of me
(ただただ、あなたが私の一部になっている)
ですが、Nothing but 〜(〜以外にない)という表現が使われていて、「相手のことが自分の一部になっている」という恋する相手のことを自分から切り離すことができない気持ちが歌われています。
そしてもう一つ、
数えた日の夢からさよならが
What a good thing we lose?
(なんて良いものを失ってしまうのだろう)
What a bad thing we knew
(なんて悪いことを知ってしまったのだろう)
触れられずにいれたら 笑えたかな?
こちらは「良いものや悪いこと」といったかなり抽象的な表現で、解釈が聴く人によって別れるところではないでしょうか。
個人的には、「good thing」は好きな人との楽しい時間、「bad thing」はその人との間に起こった出来事や関係が乱れるきっかけになる真実(秘密)のことについて綴られているのかなぁと考えています。
終わりに
自身の「Ref:rain」がエンディング・テーマがとして採用されている『恋は雨上がりのように』を読んだ時にAimerさんは、
あきらと店長、二人を取り囲む日々には“かけがえのない財産”がたくさん灯っていて、表情、台詞、仕草、ときにその一コマに、涙が出るほど心揺さぶられます。ページをめくるたび、失くしたものを拾い上げてもらえるような、自分まで肯定してもらえるような、切なくて嬉しい、澄んだ気持ちになります。彼女たちから受け取ったものを声にして、歌にして、物語に寄り添えたら、と思っています。
とコメント。
その言葉通り、『恋雨』は美しく繊細に描かれた描写に引き込まれるファンも多い作品です。
そして今年5月には小松菜奈さんと大泉洋さんをW主演に迎え、映画化も決定。
アニメ版との違いや、Aimerさんの「Ref:rain」の歌詞と照らし合わせながら『恋雨』を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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