ハナウタ(アレキサンドロス)の歌詞の意味とは【東京メトロCM曲】

Hanauta_01_pic

(出典: https://www.barks.jp/news/?id=1000153457)

女優の石原さとみさんが浅草の魅力を満喫する東京メトロのCM曲で流れている、[ALEXANDROS](アレキサンドロス feat. 最果タヒ)の「ハナウタ」。

穏やかなメロディーに加えて考えさせられるちょっぴり切ない歌詞が印象的な楽曲になっていますね。

東京メトロのコラボ企画によって生まれたという「ハナウタ」ですが、作曲を担当した[ALEXANDROS]のボーカル・ギター、川上洋平さんは、

私は曲を作る時に電車に乗る人の事を考える事が結構多いのですが、
それはかつて通勤、通学中に「今ここで歌えたらなぁ」とよく思っていたからだと思います。
電車内はちょっとおとなしくしないといけませんが、
心だけは自由にあって欲しいという思いから今回の楽曲はスタートしました。

とコメントされています。

その想いを受けて、詩人であり小説家の最果タヒさんが歌詞を乗せ、プロデューサーの小林武史さんがアレンジ加えて完成した一曲だそうです。

それでは、「ハナウタ」の歌詞の意味について考えてみましょう。

スポンサーリンク

「ハナウタ」の歌詞の意味とは【東京メトロCM曲】

「ハナウタ」ー [ALEXANDROS] feat. 最果タヒ
作曲: 川上洋平
作詞: 最果タヒ

夜空を引き裂いた春も
ぼくには触れてはこなくて
まぼろしのように咲いたバラ
痛みだけが指にふれる

愛おしさばかり打ち寄せ
だれにも触れたくないのに
ひとりきり生きる瞳に
やむことのない波音

ひかりのなかに恋をしてる
孤独はきっと、そういうもの
緑、破れた日影に滲む、夜の焼け跡
走るメトロの振動で、ぼくの輪郭ぼやけて
愛が、溶けだすように揺れる、ぼくだけの朝

さみしさとともに訪れる
やさしさがぼくに染みつく
いつかは全てが消えると
ぼくのためにくりかえす

ひかりのなかに恋をしてる
孤独はきっと、そういうもの
緑、静まる浅瀬の海に、足を浸して
走るメトロの振動で、愛の輪郭ぼやけて
街へ、ながれるように揺れる、ぼくだけの春

影、桃色の空と
朝焼けの海、波、まばたき
灯りつづける 生まれた日の朝日
息をするたび ふかく染まって

きみに触れるたび しみるさみしさは
ぼくのやさしさも 連れて消えてゆく
いつか、孤独のまま愛を許すこと
こんなぼくらにも、できるのだろうか

沖へと流れる静寂
誰ひとりいない砂浜
呼ばれることなどない名前
やむことのない波音

ひかりのなかに恋をしてる
孤独はきっと、そういうもの
緑、ふちどる夜明けの風に、すべてを預けて
走るメトロの振動で、ぼくの孤独がぼやけて
空へ、重なるように響く、ぼくだけの街

きみに触れるたび 満ちたむなしさは
愛に変わらずに 溶けて消えてゆく
いつか、孤独のまま愛を許すこと
きみのさみしさを ぼくは愛せるか

ひかりのなかに恋をしてる
孤独はきっと、そういうもの
愛が、とけだすように揺れる、ぼくだけの朝

曲のタイトル「ハナウタ」に込められた意味とは?

冒頭でも少し触れましたが、作曲した[ALEXANDROS]の川上洋平さんは、電車の中でも口ずさむことができるようにということから”ハナウタ”を歌うことをイメージされたそうです。

通勤、通学と言えばその人によって時間の長さは変わると思いますが、自分の世界に入り込める音楽があると今日も1日頑張れる気がしますよね。

優しい音で気持ちを整えてくれるこの「ハナウタ」は、そんな一日の始まりにもピッタリな曲ではないでしょうか。

スポンサーリンク

歌われている内容は、孤独やさみしさ?

曲の歌い出しから引き込まれる詩のような世界観が耳を引きます。

夜空を引き裂いた春も
ぼくには触れてはこなくて
まぼろしのように咲いたバラ
痛みだけが指にふれる

作詞を担当したという最果タヒさんは、この作品の話を聴いた時に、「昼下がりの地下鉄に乗り、ひとり、前を見つめるあの時間。」を思い浮かべたと語っています。

電車の中で外を眺める一人の時間に感覚が研ぎ澄まされ、外を通り過ぎていく景色が色鮮やかに表現されている言葉が多いように感じますね。

ひかりのなかに恋をしてる
孤独はきっと、そういうもの
緑、破れた日影に滲む、夜の焼け跡
走るメトロの振動で、ぼくの輪郭ぼやけて
愛が、溶けだすように揺れる、ぼくだけの朝

日常の中の非日常。この言葉は1つのキーワードになっているそうです。

よく繰り返される言葉だけを拾っていくと「孤独」、「さみしさ」、など一人きりで切ない想いを抱いている情景や恋人のような相手への儚い思いが浮かんでくるのですが、曲全体を通して聴くと「孤独」ということに対してネガティブに感じているとも言い切れないと思います。

ひかりのなかに恋をしてる
孤独はきっと、そういうもの

いつか、孤独のまま愛を許すこと
きみのさみしさを ぼくは愛せるか

のような歌詞にも表れていますが、一人ひとり私達は孤独ということに向き合って生きていて、恋愛であればそれを含めて相手のことを受け入れてあげる。

そんなことを一人の時間に、そっと浮かんだハナウタに乗せて口ずさんでいるというように考えることも出来る気がします。

最果タヒってどんな人?

Hanauta_02_pic

(出典: https://www.cinra.net/interview/201601-gendaishihanatsubaki)

  • アーティストネーム: 最果 タヒ(さいはて たひ)
  • 本名: 非公表
  • 生年月日: 1986年7月3日
  • 出身: 兵庫県西宮市
  • 学歴: 京都大学
  • 職業 : 詩人、小説家

本名や顔出しを一切していない最果タヒさん。

中学生の時よりブログで文章を書き始めて、読者さんから詩の雑誌への投稿を勧められるようになったそうです。

自身の投稿作品や詩集が「現代詩手帖賞」、「中原中也賞」といった賞を受賞していたり、他アーティストさんとコラボした、映画や短編映像シリーズ(最果タヒさんの詩集をもとにした作品)も注目を集めているアーティストさんですね。

終わりに

Hanauta_03_pic

(出典: https://spice.eplus.jp/articles/67857/images/151093)

いかがだったでしょうか。今回は、東京メトロのCMソングにも起用されたている[ALEXANDROS]×最果タヒさんの「ハナウタ」を紹介してみました。

少し切ないようで、自分の世界を持つことの良さも教えてくれているような楽曲ですね。

CMでは女優の石原さとみさんがとてもチャーミングに浅草の魅力を楽しむ姿が印象的です。

この「ハナウタ」を聴きながら東京メトロで浅草へ繰り出して、休日を満喫してみるのもいいかもしれませね。

スポンサーリンク

シェアの際は下のボタンをお使い頂けます。

0

コメントを残す

*
*
* (公開されません)